最近、筋膜という言葉を目にしたり、耳にすることは多くないですか?
理由は、医学的にもここ数年で重要視され始めたからです。
◇言葉の意味
TVでも取り上げられるようになってきましたが誤解も多いので、今日は筋膜について正しく理解していただきたいと思います。筋膜はラテン語のFascia(ファシィア)を日本語にしたものです。Fascia(ファシィア)を辞典で開いてみると包む、帯バンド、束なども意味します。つまり、Fasciaは日本語の筋膜だけではないのです。
骨の周囲の骨膜、関節をつなぐ靭帯や筋肉を骨と結ぶ腱までも含みます。参考書を開くと筋肉に関する筋膜だけでも、筋内膜、筋外膜、筋周膜、筋上膜といった種類があります。これらも筋膜という一言で説明されてしまっているのが現状です。
◇誤解されている事
以前、腰痛や肩こりの原因は筋肉ではなく筋膜だという説明がTVで流れていました。
しかし、筋膜は筋肉の一部なので筋膜のみへのアプローチは根本的な解決にはなりません。
筋膜という言葉が便利な為に、様々なメディアや街中の治療院やリラクゼーションサロン等でも不調の原因は筋膜で解決されてしまっている事が多々あります。
◇注意すべきポイント
ここで注意して頂きたいのが、筋膜リリースや筋膜はがしは最新技術ではないということです。
歴史のある鍼灸治療もあん摩もマッサージも筋膜に対するケアの一つです。
筋膜は多くの部位を指す言葉なので施術者からすると便利な言葉ですが、今までのマッサージやストレッチを”筋膜リリースマッサージ”や”筋膜ストレッチ”へと名前を変えて単価をあげているお店もきっとあります。
先程も説明した通り、筋膜は身体のありとあらゆるところに存在しています。その為、様々な手技のマッサージやストレッチを行っても筋膜へのアプローチは可能です。なので、街中の治療院やリラクゼーションサロン等が嘘を伝えているわけではないのですが…なんかすっきりしないですよね…。
ポイントは、言葉の使い方に騙されず最も重要なのは信頼のおける施術者にケアをお願いすることです。
◇まとめ
・筋膜は多岐にわたり体中に存在する。
・筋膜だけに焦点を置いても根本改善にはならない。
・言葉のマジックにかからない。
8/4更新
